インターネットの検索窓に店舗名を入れると浮上する「閉店」という不穏なキーワード。この噂が広まった背景には、2014年に外食業界を震撼させた実際の営業終了劇が存在します。
ロウリーズ・ザ・プライムリブの日本第1号店として恵比寿ガーデンプレイスに誕生したのは2001年のことでした。1938年に米ロサンゼルス・ビバリーヒルズで創業し、80年以上の歴史を誇る老舗の味を日本に持ち込んだのは、高品質な外食ブランドを多数展開する運営会社ワンダーテーブルです。アメリカ直輸入の巨大なプライムリブと、劇場のようにダイナミックな客席サービスは瞬く間に東京のセレブリティを魅了し、連日満席のモンスター店舗へと成長しました。
それにもかかわらず、なぜ幕を下ろすことになったのか。結論から申し上げますと、ロウリーズ恵比寿の閉店理由は「恵比寿ガーデンプレイスとの13年間にわたる定期建物賃貸借契約の満了」でした。一部で囁かれた「客足の減少」や「経営悪化」といった噂は明白な誤認です。実際には最終営業日の2014年3月末まで数カ月先まで予約が埋まり続け、別れを惜しむ熱心な常連客が長蛇の列を作った中での栄光あるフィナーレでした。
商業施設における大型レストランの賃貸借契約は、10年〜15年スパンで定期契約が結ばれるケースが通例です。ディベロッパー側のフロア改装計画や施設全体の再開発方針、契約更新条件の折り合いなど、複合的な事業判断によって契約満了に伴う退去が決まりました。この営業終了の経緯まとめこそが、今なお人々の記憶に残る「恵比寿閉店」の根本原因です。