キミエホワイトを検索すると必ず浮上するのが「飲むと白髪が増えるのではないか」という不安の声です。黒色メラニンを無色化し生成を抑える薬であるならば、髪の毛を黒く着色しているメラノサイト(色素細胞)の働きまで奪ってしまうのではないかという推論から生まれた噂です。
結論から述べると、L-システイン内服によって白髪が誘発されるという医学的・統計的根拠は公的に認められていません。厚生労働省の医薬品承認情報や各製薬会社の臨床試験データにおいても、白髪の発生は副作用項目として一切記載されていません。毛髪の毛根部に存在するメラノサイトと、表皮の基底層にある表皮メラノサイトとでは局所的な代謝環境やチロシナーゼの働き方が異なり、経口摂取したL-システインが頭髪の脱色を引き起こす機序は実証されていないのです。
ではなぜこのような噂が広まったのでしょうか。主因は「シミ対策を始める年齢層と、加齢性白髪が急速に増加する年齢層の合致」にあります。40代から60代にかけては、毛母細胞の機能低下に伴い自然と白髪が目立ち始める時期です。キミエホワイトを飲み始めたタイミングと白髪が増え始めた時期が偶然重なった結果、因果関係を取り違えて「この薬のせいで白髪が増えた」と主観的に関連付けてしまうバイアスが生じたと考えるのが皮膚科学界の通説です。
一方で、医薬品である以上、添付文書に記載されている正規の副作用には注意を払う必要があります。発現率はごくわずかであるものの、以下の症状が報告されています。
- 消化器系:悪心・嘔吐、胃部不快感、下痢、腹痛
- 皮膚:発疹、かゆみ、発赤
空腹時に一度にまとめて服用すると胃粘膜を刺激することがあるため、用法用量を厳守し、食前または食後に水やぬるま湯で服用することが鉄則です。万が一アレルギー反応や持続的な下痢が見られた場合は、直ちに服用を中止し医師や薬剤師に相談してください。