ムシテックワールドの神髄は、圧倒的な体験の質にある。実験室や工作室からは、日々子どもたちの歓声と集中した息遣いが漏れ聞こえてくる。ここでは「説明を聞いて終わり」という受け身のプログラムは一切存在しない。
「昆虫の飛翔原理を応用したホバークラフト工作」や「葉脈標本を用いたマイクロ流路の作成実験」など、用意されているメニューは本格的だ。専門のサイエンス指導員が伴走しながら、子どもたち自身に仮説を立てさせ、手を動かさせ、失敗と成功を追体験させる。プログラミングと生物学を横断するワークショップは、事前予約が開始数分で埋まるほどの人気ぶりだ。自分で作ったデバイスが動いた瞬間の子どもたちの弾ける笑顔が、この場所の教育的価値を雄弁に物語っている。