ネット掲示板やSNSでは「フジテレビはオワコン」「このままでは倒産する」といった極論が定期的にバズを生み出します。しかし、これはメディア業界のビジネス構造に対する無理解から生じる典型的な誤解です。
第一に、前述した通りフジ・メディア・ホールディングスの自己資本比率は極めて健全であり、サンケイビルが保有する優良オフィスビルや商業施設、ホテル資産から毎年数十億円単位の安定したキャッシュフローが創出されています。企業の財務健全性を示す指標において、倒産リスクは極めて低いと言えます。
第二に、コンテンツ産業としての潜在力です。地上波の世帯視聴率こそ振るわないものの、深夜アニメ枠『ノイタミナ』をはじめとするアニメIP、映画化によるメガヒットシリーズ(『コード・ブルー』や『踊る大捜査線』の系譜、人気漫画の実写化コンテンツなど)の二次利用・海外配信権ビジネスは、莫大な利益率を誇る成長エンジンとして機能しています。
「地上波テレビのリアルタイム放送」という単一の窓口だけでメディア企業を評価する時代は完全に終わりました。フジテレビは今や、「テレビ局」から「IPホルダー兼不動産ディベロッパー」へと実態を進化させているのです。