ネット上の掲示板やサッカー関係者の口コミ、SNSでの投稿を分析すると、グラウンド自体の広大さや爽快感を絶賛する声がある一方で、付帯設備に関するリアルな不満も浮かび上がってきます。
現場を訪れた利用者が口を揃えるのが、「トイレと更衣室の限界」です。荒川河川敷は治水上の構造規制があるため、コンクリート造の強固なクラブハウスをピッチサイドに建設できません。設置されているのは仮設または簡易公衆トイレが中心であり、大会当日の朝やハーフタイムには長蛇の列ができます。女性プレイヤーや保護者、小さなお子様連れのファミリーにとっては、駅周辺の商業施設であらかじめ用を足しておくことが自衛策となっています。
更衣室に関してもスペースが極めて限られているため、現地で着替える余裕はほぼありません。「選手は自宅からインナーやトレーニングウェアを着用して集合する」「試合後はベンチコートを羽織って移動し、駅周辺の温浴施設に立ち寄る」といった工夫がチーム間で共有されています。
観戦環境についても事前の心構えが必要です。グラウンド周囲には常設の観覧スタンドが存在しません。また、土手斜面はサイクリングロードや歩行者の通行路に隣接しているため、斜面に腰掛けての応援・観戦は危険防止の観点から禁止されています。折りたたみのアウトドアチェアや防寒・日除け用のタープ(指定された安全スペース内に限る)を各自で用意しなければ、夏場は直射日光に晒され、冬場は荒川特有の吹き降ろす強風「からっ風」に体力を奪われることになります。