音楽の聴かれ方がストリーミング中心へと完全にシフトした現在、CDの握手券や特典会に依存してきたビジネスモデルは大きな転換点を迎えている。大型フェスへの出演やドーム公演を成功させているように見えるグループであっても、莫大な演出費、人件費、そして世界基準の楽曲制作費を差し引くと、運営の利益率は決して高くはない。
「見た目の華やかさと、手元に残る対価のギャップに耐えきれなくなるグループは多い」と音楽ジャーナリストは指摘する。特にインディーズや中堅規模のグループにおいては、インフレに伴う遠征コストの高騰や会場借用料の値上げが直撃している。数字上の「成功」と実際の「継続可能性」が噛み合わなくなった時、プロジェクトをたたむという選択が現実的な回答として浮上するのだ。