本作のクオリティを支える最大の功労者は、原作である長岡弘樹の警察小説と、名手・君塚良一による緻密な脚本のタッグだ。警察学校という「密室」で起こるトラブルや不可解な事件を、心理学的なプロファイリングと観察眼で解き明かしていくミステリーの骨組みが実に見事であった。
単なる犯人探しにとどまらず、「なぜこの人物は警察官を目指しながら、一線を越えてしまったのか」という人間の弱さや心理的トラウマを掘り下げた構成が秀逸だ。リアリズムを徹底的に追求しながらも、エンターテインメントとしての緊張感を損なわない脚本の力は、近年の警察ドラマの中でも頭一つ抜けた完成度を誇る。