画面の眩しさを抑える手法としては、暖色系の色味に変えるNight Shiftや各種のブルーライトカットフィルターが広く知られてきた。しかし、色味を黄色や赤褐色に変えたところで、光そのものの強烈なピーク強度が落ちるわけではない。「黄色い光が相変わらず眩しい」と感じていた人にとって、ホワイトポイントの調整はまさに待ち望んでいた特効薬だ。
恩恵は眼精疲労の軽減だけにとどまらない。素子そのものが発光する有機ELディスプレイの構造上、白をはじめとする明るいピクセルの発光強度を直接引き下げることは、消費電力の劇的な抑制に直結する。
寝落ち寸前まで動画やテキストを追いかけてしまい、朝起きたらバッテリーが激減していたという失敗は誰もが通る道だ。ホワイトポイントを大幅に下げておくことで、万が一の寝落ち時でもバッテリーの浪費を最小限に食い止めるセーフティネットが機能する。視覚の保護と省電力性能の向上という二兎を、指先ひとつの設定で同時に得られる合理性がここにある。