ランドマークとして輝く渋谷スクランブルスクエアのレストランフロアにも、本場の薫りを届ける注目の店舗が名を連ねる。洗練された現代的な空間でありながら、一歩足を踏み入れれば、そこはまるで現地シンガポールの巨大な食の殿堂、すなわちホーカーセンターそのものの活気に満ちあふれている。高層階からの壮大な眺望とともに、炒め油の爆ぜる音や熱気が五感を直撃する。
一方、渋谷の喧騒を一本外れた路地裏にも、屋台さながらのディープな空気を纏った小型店舗が潜んでいる。カヤトーストの甘い香りと濃厚なコピ(伝統的な珈琲)の香気が漂う店内。巨大複合ビルの最新ダイニングと、隠れ家的な大衆屋台。この双璧をシームレスに行き来できることこそが、現在の渋谷が持つ最大のグルメ体験の魅力だ。