榊マリコと土門薫。この2人が築き上げた信頼関係は、日本の刑事ドラマ史においても屈指の存在感を放っていた。理詰めで科学捜査を推し進めるマリコと、現場での直感と泥臭い聞き込みで犯人を追い詰める土門。対極に位置するアプローチが交錯する瞬間の爽快感こそが、視聴者を魅了してやまない最大の武器だった。
それだけに、土門の降板や去就に関する報道が駆け巡るたび、ネット上は騒然となった。「土門さんのいない科捜研なんて考えられない」「マリコとの絶妙な距離感が好きだったのに」といったロスを嘆く声が溢れ返ったのは当然の帰結である。
長年番組を観続けてきたファンにとって、土門の存在は単なる登場人物の一人を超え、作品の精神的支柱となっていた。その激震は、名コンビが残した足跡の大きさを改めて証明することとなったのである。