2026年現在、全国の約8割の中学校・高校が、性別に関わらず制服のボトムスを自由に選べる「選択制」を導入している。朝の登校風景を見ても、スラックスを履いた女子生徒や、スカートを軽やかに着こなす男子生徒の姿がごく自然に溶け込んでいる。かつて見られたような「珍しいものを見る目」は、今の教室にはほとんど存在しない。
この変化を後押ししたのは、生徒たちの当事者意識だ。「なぜ女子だけが冬に寒い思いをしなければならないのか」という素朴な疑問から始まった署名運動が、校則を動かす原動力となった。大人が決めたルールを押し付ける時代は終わり、生徒自身が快適さとアイデンティティを天秤にかけながら、毎日の装いを選択している。