数ある厄年の中でも特に注意が必要とされるのが、男性の42歳、女性の33歳にあたる大厄である。古来より「死に」や「散々」といった語呂合わせで恐れられてきたが、現代の医学や社会学の知見に照らし合わせると、極めて理にかなった節目であることが分かる。この年代はホルモンバランスの大きな変化や基礎代謝の低下が進み、生活習慣病のリスクが一気に跳ね上がる時期だ。
このため、現代のヘルスケア・ライフスタイル産業においても、大厄の年代に向けた予防医療やメンタルケアのサービスが急速に拡充している。定期的な人間ドックの受診や睡眠環境の見直し、食生活の改善など、自身のライフスタイルを根本から再構築する契機として厄年をとらえる視点が広がりを見せる。災難を恐れるだけでなく、自己の身体を慈しむ科学的アプローチこそが現代流の知恵である。