一時期、インターネット上の検索窓に彼の名前を入力すると、真っ先に「重病」「重体」「余命」といった穏やかでない単語が並ぶ事態となった。美木良介の病気説や重病説の真相とは、一体何だったのか。結論から言えば、彼は内臓疾患やがんといった致命的な病に侵されていたわけではない。彼を襲っていたのは、歩行すら困難にするほどの苛烈な腰痛症であった。
あまりの激痛に撮影現場に立つことすらできなくなり、公の場から姿を消したことが、尾ひれは尾を引いて「重病説」へと一人歩きしてしまったのだ。倒れ込むようにして表舞台から退いた彼が、いかにしてその地獄のような苦しみを打ち破り、劇的な復帰を遂げたのか。その裏側には、己の肉体と極限まで向き合った男の執念があった。