地域に根付いていたラウンドワンスタジアム朝霞店の営業終了が公にアナウンスされたのは、2026年春のことでした。同年2026年6月20日(日)24:00をもって約17年間にわたる歴史の幕を下ろすという一報は、朝霞市周辺のみならず、新座、志木、練馬エリアの常連客に巨大な衝撃を与えました。
当時、突如として持ち上がった閉店の背景を巡っては、ネット上で様々な憶測が飛び交いました。しかし、株式会社ラウンドワンが公開した公式開示資料や業界の不動産取引データを照合すると、その最大の要因は「土地および建物の定期建物賃貸借契約満了」という法的な契約サイクルの節目にあったことが明確に浮かび上がります。
大型ロードサイド型アミューズメント施設では、土地オーナーとの間で15年から20年の定期借地・借家契約を締結するのが通例です。2004年前後に誕生した朝霞店は、ちょうど契約満了の更新時期を迎えていました。折しも当時は未曾有の感染症拡大によって深夜営業の自粛やアミューズメント施設の稼働制限が長期化していた時期と重なります。運営元にとっては、巨額の設備更新費用を投じて契約を再延長するリスクと、店舗ポートフォリオの選択と集中を天秤にかける極めてシビアな経営判断が迫られていたのです。
さらに当時のラウンドワン経営戦略は、国内の老朽化したロードサイドメガ店舗のスクラップ&ビルドを進めつつ、高い成長率を誇る米国市場(米国内の直営出店)や都市型ギガクレーンゲームスタジアムへの資源集中へと舵を切っていました。ラウンドワンスタジアム朝霞店の閉店理由は、単なる一店舗の不採算という次元を超え、激動のレジャー市場で生き残りを賭けたグローバル規模の資本再配分という構造的必然が生み出した結末でした。