実刑判決を受けた後、メディアから姿を消した西川隆宏はどうなったのか。ドリカムの3人目の現在を追うと、どん底からの再生劇が浮かび上がってきます。
刑期を終えて社会復帰を果たした西川は、誘惑の多い東京を離れ、自身の原点である北海道・札幌へと拠点を移しました。そして2009年、札幌随一の繁華街であるすすきのに一軒のバーをオープンさせます。その店の名は「bar reboot(バー リブート)」。「reboot(再起動)」という単語には、過去の罪を真摯に受け止め、人生をもう一度ゼロからやり直すという決意が込められていました。
開店当初は物珍しさや興味本位の視線に晒されることもありましたが、西川自身が毎晩カウンターに立ち、気取らない笑顔と丁寧な接客で訪れる客を迎え続けたことで、徐々に地元客や全国から訪れる熱心なファンの信頼を回復していきました。店内には良質な音響設備が整えられ、自らブースに入って「DJ NISHIKAWA」として音楽をプレイする姿も見られます。
西川隆宏のすすきのでの生活は、派手なショービジネスの世界とは無縁の地に足をつけたものです。地元の飲食仲間や音楽仲間と深くつながり、過ちを繰り返さないための規則正しい生活を送っています。来店したファンの証言によると、「過去の話題を無理に避けることもなく、かといってドリカム時代の栄光を鼻にかけることも一切ない。心から音楽を愛するマスターとして温かく迎えてくれた」と語られており、その誠実な人柄が多くのリピーターを惹きつけています。
さらに注目すべきは、かつての盟友である中村正人との関係性です。中村は自身の公式ブログなどで折に触れて西川の名前を出し、札幌公演の際には差し入れを交わすなど、わだかまりを超えた大人の絆を取り戻しています。公の場での共演こそ実現していないものの、互いの健康と歩みを認め合う良好な関係が再構築されている事実は、ファンにとって最大の救いとなっています。