「飲み薬と違って、湿布なら胃が荒れない」と思い込んでいる人は多い。しかし、それは医学的に大きな間違いだ。現在主流となっている鎮痛消炎テープ剤には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる強力な成分が高濃度で配合されている。
ロキソプロフェンナトリウム水和物などに代表される鎮痛成分は、皮膚を通過して患部の炎症を抑えるだけでなく、毛細血管から血流に乗って全身へと循環する。つまり、湿布を大量に貼る行為は、NSAIDsの錠剤を何錠も過剰に一気飲みしている状態と本質的に変わらないのだ。血液中の薬物濃度が許容量を超えれば、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性腎障害といった内科的トラブルを引き起こす引き金になり得る。