ネット上に氾濫する美容情報のなかには、人体の生理メカニズムを無視した危険な誤解が紛れ込んでいます。最も警戒すべきは「むくんでいるときは水分を極力飲むべきではない」という都市伝説です。
実際にはその正反対で、水分補給を怠ると脳の浸透圧受容体が「脱水危機」を感知し、抗利尿ホルモン(バソプレシン)を大量に分泌させます。結果として腎臓での水分再吸収が強まり、体は今ある水分を必死で抱え込もうとするため、むくみはかえって頑固に固定化してしまいます。
さらに見落とされがちなのが、コンビニ惣菜や加工食品に潜む「隠れナトリウム」です。「ヘルシーだから」と選んだ春雨スープやドレッシングたっぷりのサラダチキンには、1食で1日の塩分目標量の半分近くが含まれているケースが珍しくありません。高カリウム食材を口にしていても、それを上回る塩分を同時に流し込んでいては相殺どころかマイナスになります。成分表示の「食塩相当量」を確認するリテラシーが不可欠です。