今回の重大事故において、最も重要な法的論点となるのが道路陥没事故の賠償責任です。道路は道路法に基づく公物であり、下水道管は地方公共団体の下水道事業管理者が管轄しています。
道路や埋設工作物の設置・管理に瑕疵(欠陥や不備)があった場合、国家賠償法第2条第1項に基づき、道路管理者および自治体には無過失責任に近い厳格な賠償責任が生じます。遺族に対する逸失利益や慰謝料の支払いはもちろんのこと、被害車両を保有していた運送企業に対する車輌損害賠償や営業補償も避けて通れません。
「予見不可能な不可抗力だった」という行政側の主張は、近年の判例傾向から見ても通用しにくい状況です。非破壊検査技術(地中レーダー探査など)が存在する現代において、点検を怠り空洞化を見落としていた事実は、管理体制の瑕疵として認定される可能性が極めて濃厚です。