国家的な映像プロジェクトとしての側面も、本作の特筆すべきポイントだ。フランス映画界の総本山であるフランス国立映画映像センター(CNC)が多大な手厚い助成とバックアップを決めた背景には、欧州映画の威信をかけた巨大な構想がある。
パリの歴史的建造物をロケーションとして大胆に封鎖し、幾重にも及ぶ極秘撮影が敢行された。撮影現場には一般の立ち入りを一切排除するセキュリティが敷かれ、主要キャストの衣装や小道具のディテールまでもが最高機密として扱われていた。
「ヨーロッパの伝統的な芸術性と、現代的なエンターテインメントの完全なる融合」。制作の裏側を支える技術スタッフたちは、妥協なき美術セットの構築に夜を徹した。徹底されたクラフトマンシップが、画面のすみずみにまで息づいている。