新車購入時の定番オプションとして長年君臨してきたサイドバイザーですが、ここ数年で「車バイザー不要論」が急速に支持を広げています。かつてはフロアマット、ナンバーフレームと並び「新車三種の神器」と呼ばれ、装着率が8割から9割に達していた時代もありました。しかし、自動車産業を取り巻く環境変化に伴い、「ドアバイザー必要性」に対するドライバーの意識は激変しています。
昭和から平成初期にかけてバイザーが重宝された最大の背景は、車内での喫煙率の高さとエアコン性能の限界でした。雨天時であっても窓を2〜3センチ開けて車内の煙を排気し、ガラスの曇りを素早く取るために、雨の侵入を防ぐ庇が物理的に必須だったのです。しかし、受動喫煙防止の意識向上とともに車内禁煙が一般化し、全自動エアコンの除湿能力や外気導入機能が格段に進化した現在、換気目的で窓を開ける必然性は劇的に減少しました。
輸入車ディーラー関係者は次のように証言します。「欧州メーカーでは、アウトバーンでの超高速走行を前提とした空力設計とボディラインの美しさを最優先するため、純正バイザーを設定しない車種がほとんどです。日本でも洗練されたクーペスタイルや静粛性を重視するドライバーが増えた結果、バイザーをあえて外す選択がスタンダードになりつつあります」。バイザー2026年最新動向を見ても、スタイリッシュな電気自動車(EV)や都市型SUVの普及によって、非装着を選択するオーナーの割合は確実に増加傾向にあります。