ネット上では「アヘンが採れる危険な植物」「見つけたら警察に通報すべき」といった極端な噂が散見されますが、実際の法的位置づけや毒性の真偽はどうなのでしょうか。科学的根拠に基づきファクトチェックを行います。
結論から申し上げますと、ナガミヒナゲシにはアヘンやモルヒネといった規制対象の麻薬成分は含まれていません。あへん法や麻薬及び向精神薬取締法で栽培が禁止されている「ソムニフェルム種」や「ハカマオニゲシ」とは別種であり、栽培や所持自体が違法となる植物ではありません。警察への通報は不要です。
しかし、「触っても完全に無害」というわけではありません。ナガミヒナゲシの茎や葉を傷つけると染み出てくる黄色い乳液には、アルカロイドの一種などの毒性成分が含まれています。肌の弱い人や子どもが素手で茎を折ったり、汁に触れたりすると、接触性皮膚炎(赤み、かゆみ、腫れ、水疱)を引き起こすリスクがあります。
また、外来生物法における「特定外来生物」への指定についてですが、2026年時点においても特定外来生物には指定されていません。ただし、生態系への影響が懸念される「重点対策外来種」等の候補として環境省や自治体の監視対象になっており、各自治体は独自に「駆除協力」を呼びかける注意喚起を行っています。