センセーショナルな憶測が飛び交うなか、沈黙を破ったのは元夫の宇多田照實氏でした。照實氏が発表した長文のコメントによって、長年ベールに包まれていた過酷な家庭環境と病の全容が明らかになります。
照實氏によれば、藤圭子は結婚生活の初期である旅先でのパニック障害発症をきっかけに、感情の起伏が極端に激しくなる精神疾患を患っていました。病状が進むにつれ、精神のコントロールを失う頻度が増加。自身や家族を深く傷つけてしまう言動が繰り返され、夫婦間で何度も離婚と再婚を繰り返すという特異な生活を強いられていたのです。
医師への受診や治療を試みたものの、本人が病気そのものを決して認めようとせず、十分な医療的支援に繋げることが叶いませんでした。晩年は照實氏やヒカルとも連絡が取れない状態が続き、孤立を深めていたといいます。突発的な衝動による転落死という悲痛な結末の裏には、本人の意思ではどうにも制御できない、あまりにも長きにわたる精神疾患との孤独な格闘が存在していました。