2014年3月10日から14日にかけて、モンゴルのウランバートル郊外にある迎賓館において、歴史的な対面が実現しました。横田滋さん・早紀江さん夫妻が、孫であるキム・ウンギョン氏、そして彼女の夫と生後10ヶ月の娘(夫妻にとっての曾孫)と対面したのです。
日本赤十字社や外務省関係者の綿密な水面下の調整によって実現したこの面会は、完全非公開で行われました。日本へ帰国後、夫妻が開いた記者会見での肉声は、長年待ち望んだ肉親との触れ合いの温もりと、言葉を選びながら語る慎重さが入り混じるものでした。
滋さんは「本当に夢のような時間だった。めぐみの面影がはっきりと残っていた」と目を細め、早紀江さんも「曾孫をこの腕で抱き上げることができた。小さくて本当に可愛らしかった」と、持参した曾孫の写真を胸に万感を込めて語りました。一方で、北朝鮮側の思惑や政治利用を防ぐため、面会中の具体的な会話内容や母・めぐみさんに関する言及については、夫妻は一切口を閉ざす姿勢を貫きました。国家間の壁を越えた家族の絆の深さと、拉致問題解決への強い決意が垣間見えた瞬間でした。