結論から言えば、「バールのようなもの」という言葉に特定の小説や漫画といった創作物の元ネタが存在するわけではありません。発祥の原点は、日本の警察機関による公式発表(警察発表)および大手メディアの事件報道における定型句です。
日本のニュース報道用語において、物証が完全に特定・鑑定されていない段階で品名を断定することは固く禁じられています。この実務上のルールがテレビや新聞を通じて日常的に繰り返された結果、独特のリズム感とシュールな響きが視聴者の印象に強く残り、言葉そのものが独り歩きを始めました。
特に1990年代後半から2000年代初頭にかけてのテキストサイト全盛期や2ちゃんねる(現5ch)の黎明期において、「明らかなバールなのに『バールのようなもの』と呼ぶ違和感」がネタとして注目され、ネットスラングの定番フレーズとして昇華していった経緯があります。