単なる一時的な疲れと、臨床的な危険域との境界線はどこにあるのか。世界保健機関(WHO)は、国際疾病分類において「バーンアウト症候群(燃え尽き症候群)」を単なるストレス状態ではなく、慢性的な職場ストレスが適切に管理されなかった結果生じる職業性現象として厳格に定義している。
特徴的な兆候は3つある。エネルギーの完全な枯渇感、自分の仕事に対する心理的距離や冷笑的な態度(シニシズム)、そして職務効率の急激な低下だ。単に「休みたい」と感じる段階を超え、他者への共感性が失われたり、かつて好きだった活動に一切の喜びを見出せなくなったりしたときは、単なる気分転換ではなく環境の根本的な見直しが迫られている合図である。