1971年に制定された「給特法」(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)は、半世紀以上にわたり教員の働き方を縛り続けてきた。しかし、2026年の今年、歴史的な給与改定の本格運用が始まっている。
文部科学省が進めてきた制度改革の目玉は、長年4%に据え置かれてきた教職調整額の段階的な大幅引き上げだ。従来の「実質残業代ゼロ」という不条理を解消するため、調整額の引き上げとともに業務精査を義務付ける方向へと舵を切った。人事院の勧告もこの動きを後押ししており、若手層の初任給大幅アップと相まって、教員全体の給与ベースは底上げの局面を迎えている。
この改定により、例えば月給30万円の教員であれば、調整額の引き上げだけで月額数万円単位の増額となる計算だ。しかし、現場からは手放しの賛同ばかりが聞こえてくるわけではない。単に手当を増やすだけでは「長時間労働を金銭で解決しようとしているだけだ」との懸念も根強く、根本的な業務量の削減を求める声は依然として大きい。