感情を射抜く光と記憶の魔術:奥山由之が拓く映像表現の最前線

感情を射抜く光と記憶の魔術:奥山由之が拓く映像表現の最前線

感情を射抜く光と記憶の魔術:奥山由之が拓く映像表現の最前線の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

ミュージックビデオの歴史を振り返る際、彼が手掛けた数々の映像は確かなメルクマールとなっている。象徴的なのが米津玄師の「感電」だ。閉館直前のとしまえんを舞台に、アンモナイトのように光る車と奔放に踊る米津の姿を捉えた疾走感あふれる映像は、YouTubeで公開されるや否や世界的な大反響を巻き起こした。楽曲のリズムとカメラワークが完璧なシンクロを見せ、音楽そのものが視覚となって脳内へ直接流れ込んでくる感覚を与えた。

一方で、星野源とのコラボレーションで見せた親密な祝祭空間も見逃せない。日常のささやかな歓喜を逃さず、画面の隅々にまで生命力を吹き込む演出力。ただ音をなぞるプロモーション映像ではなく、アーティストの精神性と奥山自身の鋭利な感性が激突することで、後世に残るビジュアルピースが次々と生まれている。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。