店内に鎮座するうどん・そばの自動調理機やトースト機は、かつて自動販売機製造業の雄であった富士電機が1970年代から80年代にかけて世に送り出した傑作機器だ。しかし、メーカーの公式サポートや正規交換部品の供給は数十年前にとうに終了している。
現在、機械の心臓部であるリレー回路やモーターが焼き付けば、即座に「永久停止」の危機に直面する。配線が焼け焦げればハンダ付けで繋ぎ直し、金属パーツが摩耗すれば旋盤で一から削り出すしかない。全国の愛好家や個人エンジニアのネットワークに頼りながら、かろうじて息の根を繋ぎ止めているのが偽らざる現状だ。ある関係者は「次に大きな基盤が壊れたら、もう直せる職人がこの国にはいない」と声を絞り出した。