ツムラやクラシエなどの医療用漢方製剤(エキス顆粒)の添付文書には、「水または白湯にて服用」と明記されています。実は、漢方薬をぬるま湯や白湯に溶かして飲む「湯服(とうふく)」は、理にかなった伝統的かつ効果的な服用法です。
漢方薬は本来、複数の生薬を煮出して飲む「煎じ薬」が出発点です。お湯に溶かすことで煎じ薬に近い状態に戻り、温かい水分とともに胃に入ることで胃腸の血流が促され、吸収がスムーズになります。特に葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)のように、体を温めて発汗を促すタイプの処方では、熱めの白湯に溶かして飲むことで効果を体感しやすくなります。
一方で、「お湯に溶かすと部屋中に生薬の匂いが立ち込め、余計に苦くて飲めない」という人も少なくありません。その場合の最もスマートな飲み方は、いわゆる「先水後薬(さきみず・あとくすり)」です。
1. まず口の中に少量の水を含みます。
2. 上を向いて喉の奥に水をためた状態を作り、そこへ顆粒を落とし込みます。
3. 舌の上に粉が触れない状態のまま、追加の水とともに一気にゴクリと飲み干します。
この手順を守るだけで、舌の苦味センサーを完全に回避して服用することが可能です。