メロスはなぜ激怒したのか?教科書の名作に隠された驚きの背景と真相

メロスはなぜ激怒したのか?教科書の名作に隠された驚きの背景と真相

メロスはなぜ激怒したのか?教科書の名作に隠された驚きの背景と真相についての最新情報をお届けします。

「メロスは激怒した」というあまりに有名な太宰治 走れメロス 冒頭は、短いセンテンスの中にメロスの本質的な性格と、直後に起こる波乱の幕開けを完璧に凝縮しています。まずは青空文庫や教科書でもおなじみの、導入部の原文を振り返ってみましょう。

太宰治が描いたメロスは激怒した 全文の冒頭は、次のように続きます。

「メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちはうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。けれども、邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。」

この一節を現代の言葉でわかりやすく解釈するならば(メロスは激怒した 現代語訳)、「メロスは烈火のごとく怒り狂った。知恵を悪用して残虐な支配を続ける王を、絶対に打ち倒さなければならないと心に誓った。彼には難しい政治の仕組みなど分からない。普段は山で羊を飼い、笛を吹いて平和に暮らす純朴な男だ。しかし、理不尽な悪事に対してだけは、誰よりも我慢がならなかったのだ」となります。

では、そもそもなぜ羊飼いのメロスが、王の存在を知り、激怒するに至ったのでしょうか。その直接的なきっかけとなったのが、シラクスの市 経緯です。メロスには父親も母親もおらず、女房もいません。残された唯一の家族である内気な妹の婚礼を間近に控え、花嫁の衣装や祝宴の買い出しをするために、村から十里(約40km)も離れたシラクスの市へと足を運んだのです。

しかし、久しぶりに訪れたシラクスの市は異様な静けさに包まれていました。昼間であるにもかかわらず活気はなく、通りを歩く人々は口を閉ざし、ひっそりと息を潜めています。違和感を覚えたメロスが、街の老爺を捕まえて問いただしたことで、街を恐怖に陥れているディオニス王 悪行の実態が白日の下にさらされることになりました。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。