ベトナム人技能実習生の失踪急増と日本離れ|育成就労新制度の真相

ベトナム人技能実習生の失踪急増と日本離れ|育成就労新制度の真相

ベトナム人技能実習生の失踪急増と日本離れ|育成就労新制度の真相に関する最新のニュースを速報でお届けします。関心のある方は必見です。

外国人労働者の受け入れ現場において、長らくタブー視されがちだったのが「実習生の失踪」という重い現実です。出入国在留管理庁の最新データおよび厚生労働省の統計によると、日本国内で就労する技能実習生全体の数は約40万人前後に達し、そのうち約46.5〜50%に相当する約20万人以上をベトナム人が占めています。圧倒的なシェアを誇る一方で、年間の技能実習生失踪者数(全体で約9,000人規模)の過半数以上がベトナム人実習生という不都合な記録も更新され続けてきました。

ネット上や一部の排外的な言説では「最初から不法就労目的で来日している」「ベトナム人のコミュニティが悪質化している」といった短絡的な非難が散見されます。しかし、現地の生活困窮や受け入れ企業の内部告発を取材してきたジャーナリストの現場レポート、さらには支援団体の聞き取り調査が示す真実は、まったく異なる力学を浮き彫りにしています。

ベトナム人技能実習生の失踪理由の深層にあるのは、個人の素行不良ではなく、逃げ場のない「経済的監禁状態」です。来日前に背負った莫大な借金のプレッシャーを抱えながら、実際の配属先では事前の説明と異なる残業ゼロの低賃金、あるいは過密労働やハラスメントに直面するケースが後を絶ちません。「実習先の変更(転籍)が原則禁止」という旧制度の硬直した縛りにより、耐えかねた若者が生存をかけてフェンスを越え、SNS上の「もっと稼げる仕事がある」というブローカーの甘い罠に引きずり込まれる構造が続いてきたのです。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。