校務分掌とは?教員の不満爆発の背景と種類・決め方の裏側を徹底解剖

校務分掌とは?教員の不満爆発の背景と種類・決め方の裏側を徹底解剖

校務分掌とは?教員の不満爆発の背景と種類・決め方の裏側を徹底解剖とはどのようなものなのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

毎年1月から2月にかけて、全国の職員室では「校務分掌希望調査」が実施されます。しかし、現場教員の間では「希望票はただの通過儀礼に過ぎない」「出してもどうせ通らない」と冷笑されるケースが珍しくありません。

では、校務分掌の決め方と実態の裏側では、一体どのような力学が働いているのでしょうか。そして、校務分掌の希望が通らない真相とは何なのでしょうか。

法的な前提として、校務分掌の決定は「校長の専権事項(包括的な職務命令)」です。民主的な合議制で決定されるものではなく、管理職である校長・教頭が職員配置を決定します。希望調査票が回収された後、管理職の密室で行われる編成作業には、現場の希望を無視せざるを得ない3つの「見えない制約」が存在します。

ひとつ目は、「行政・委員会対策のための人事ロック」です。指導困難校や指定研究校、あるいは近年増加している不登校・いじめ対応などにおいて、教育委員会から強い指導力を期待されている教員は、本人の希望に関係なく「生徒指導主事」や「教務主任」に固定配置されます。管理職としては組織のリスクマネジメント上、未知数の若手や経験の浅い教員を主要ポストに就けるリスクを冒せません。

ふたつ目は、「職員室の人間関係とハラスメント回避」です。特定の教員同士が過去に対立していたり、指導方針で激突するリスクがある場合、同一の学年団や分掌部会に配置することは避けられます。その調整の玉突き事故として、波風を立てず従順な教員が、誰からも敬遠される重労働分掌へ押し込められるのです。

みっつ目は、「ベテラン教員の拒絶と既得権益」です。長年同じ学校に留まるベテランや、組合活動等で発言力の強い教員が「その分掌は体調的に無理だ」「昔やって痛い目を見たから引き受けない」と公然と難色を示した場合、管理職は事態の紛糾を恐れて要求を呑んでしまう傾向があります。その結果、断る術を持たない若手や臨時的任用教員、転任してきたばかりの新天地の教員が「穴埋め役」として激務分掌に固定化されるという不条理が完成します。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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