朝顔を植えっぱなしにしておくと、1本のつる(親づる)だけが天井知らずに伸び続け、下葉が枯れ上がって先端に数輪しか花がつかない「すだち状態」に陥ります。夏中途切れることなく大輪を咲かせ続けるためには、明確な2つの介入ポイントが存在します。
1. 支柱を立てる決定的なタイミング
支柱を導入するベストな時期は、本葉が4〜5枚展開し、草丈が10〜15cmに達した瞬間です。つるの先端がツンと立ち上がり、空中で円を描き始めたら待ったなしの合図です。草丈が20cmを超えて倒伏してから慌てて支柱を挿すと、土中に張った初期の繊細な根系をブスブスと切断してしまい、その後の生育を著しく停滞させる原因になります。
2. 収穫量を激増させる「摘心(ピンチ)」のやり方
朝顔は、親づるの先端にある生長点が存在する限り、脇芽の成長を抑制する「頂芽優勢」という性質を持っています。そこで、本葉が5〜7枚まで育った段階で、親づるの最先端の芽を清潔なハサミや指先で摘み取る「摘心」を実行します。
生長点を止められた朝顔は、葉の付け根から勢いよく複数本の「子づる」を吹き出します。さらにその子づるが伸びてきた段階で再度先端を止めれば「孫づる」が幾重にも分岐し、結果として花芽の着生ポイントが単一栽培時の2〜3倍に跳ね上がります。
3. つるを傷めない「麻ひもによる8の字誘引」
伸びてきた子づるを行灯支柱へ導く際は、天然素材の麻ひもを使用するのが鉄則です。針金や硬いプラスチックタイで締め付けると、生長に伴って太くなる茎に食い込み、維管束を圧迫します。
支柱側にしっかりとひもを結び、つる側は指1本分のゆとりを持たせて緩やかに交差させる「8の字結び」を施します。つるを無理に引っ張って支柱に密着させる必要はありません。反時計回りの軌道上にふわりと沿わせておくだけで、数時間のうちに自らの力で支柱を抱え込みます。