『神さまの言うとおり』および続編『神さまの言うとおり弐』の物語は、単なるサバイバルゲームの枠を遥かに超えた壮大な結末を迎えます。物語の終盤、第壱部の主人公である高畑瞬と第弐部の主人公・明石靖人、そして圧倒的な狂気を誇る天谷武の3名を中心とした激闘が繰り広げられます。
世界中の高校生が命を落とすなか、最終ステージ「神力争奪戦(地球じゃんけん)」へとコマを進めたのは、明石靖人、丑三清四郎、天谷武の3人でした。世界を滅ぼして自らが唯一の神になろうとする天谷に対し、明石は「誰も死なない、当たり前の日常」を取り戻すために立ち向かいます。壮絶な肉弾戦と心理戦の果てに天谷は敗北し、明石が新世界の「神」となる権利を手にしました。
神の座に就いた明石が下した決断は、全能の力を行使して「時間を巻き戻し、犠牲になったすべての仲間たちが生きている世界を再構築すること」でした。記憶を持ったまま、あの日――高校の教室でだるまが現れた運命の日の朝へと巻き戻った明石。すべてをやり直し、誰も死なせない未来を掴むはずでした。
しかし、物語のラストシーンで教室の扉を開けると、そこには再びあの血塗られた「だるま」が鎮座していました。そして発せられる「だるまさんがころんだ」の声。明石の願いは虚しく、どれほど足掻いてもデスゲームから逃れることができない不可避の無限ループであることが示唆され、物語は静かに幕を下ろします。この絶望的でありながら鮮烈な余韻を残すラストは、読者の間で今も最高峰のバッドエンド(あるいはループ考察)として語り継がれています。