ウールリッチを代表する二大名作である「アークティックパーカ」と「マウンテンパーカー」は、タグ以外のディテールを組み合わせることで、より精緻な製造年代の割り出しが可能です。
アークティックパーカの年代判別ポイント
アラスカのパイプライン建設作業員向けに1972年に開発されたアークティックパーカは、年代によってタグとジッパー、生産国が明確に分かれます。
- 1980年代製(初期USA製):首元には「右向き羊の白タグ」。フロントジッパーには堅牢な「TALON(タロン)」や大型の「YKK USA」製ビスロンジップが使用され、ハンドウォーマー内部のフリース地が肉厚です。
- 1990年代製(USA製過渡期〜カナダ製):首元が「紺タグ」に切り替わり、生産国表示に「MADE IN USA」または「MADE IN CANADA」が併記されます。
- 2000年代以降(イタリア企画・モルドバ製など):イタリアのWP Lavori社傘下でリデザインされた現行モデル群。細身のシルエット(ニューアークティックパーカ)となり、タグは現代的な高級感ある長方形白タグに変更され、モルドバやブルガリアなどの欧州近隣国製が主流となります。
マウンテンパーカーの年代判別ポイント
1970年代のアウトドアブームを牽引したマウンテンパーカーは、黄金比率と呼ばれる「60/40クロス(コットン60%、ナイロン40%)」を採用しています。首元が三角タグであれば70年代製、四角い白タグ(右向き羊)であれば80年代製と判断できます。さらに、スナップボタンの裏側に刻印があるか(「DOT」ボタンや無刻印ボタンなど)も、ヴィンテージの真正性を裏付ける有力な証拠となります。