ネット検索で「サンリゾートカントリークラブ」と入力すると、関連検索の上位に「閉鎖理由」「跡地」「メガソーラー」といった不穏な単語が並びます。和歌山を代表する人気コースに何が起きたのかと驚く読者も少なくありません。しかし、結論から言えば、サンリゾートカントリークラブは閉鎖しておらず、2026年現在も通常通り営業を続けています。
では、なぜこれほど具体的な「閉鎖の経緯」や「太陽光発電所への売却」といった話が広まってしまったのでしょうか。調査を進めると、3つの構造的背景が浮かび上がってきました。
第1に、和歌山県内における他ゴルフ場の相次ぐメガソーラー転換です。FIT(固定価格買い取り制度)以降、紀伊半島の山間部や丘陵地にあるゴルフ場が相次いで営業を終了し、広大な跡地がメガソーラー開発計画の対象となりました。有田川町や紀の川市など近隣エリアでのゴルフ場廃業ニュースに触れたゴルファーの間で、「あのサンリゾートも閉鎖してパネルが敷き詰められたらしい」という誤った伝言ゲームが発生したのです。
第2に、過去に実際に経験した「経営破綻(倒産)」の記憶です。ゴルフ場情報誌の元デスクは次のように指摘します。
「旧運営会社がかつて民事再生手続きへ追い込まれた記憶を持つシニア層のゴルファーは多く存在します。運営体制が刷新された後も、『倒産した=いつの間にかコースが消滅した』という思い込みが根強く残ってしまっているのが実情です。」
第3に、情報更新が途絶えた個人ブログや古いポータルサイトの残骸です。経営再編の過渡期に一時的な混乱が生じた際、断片的な情報だけを切り取って「閉鎖か?」と書き立てた古いまとめ記事が検索エンジン上に残り続け、読者に誤解を与え続けていたというネット社会特有の歪みが存在していました。