そもそも「信書」とは何を指すのか。法律上の定義は「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」である。一見すると抽象的だが、実務上の判定はきわめて厳格だ。例えば、顧客への見積書、請求書、契約書、領収書などはすべて信書に該当する。さらには、特定の個人に向けた感謝状や結婚式の招待状、ダイレクトメールであっても受取人が個別指定されていれば例外ではない。
日本の制度上、信書の送達は原則として郵便法によって保護されており、これを独占的に取り扱えるのは日本郵便株式会社である。一般的な宅配便サービスで信書を送る行為は明確な違法行為となる。カタログやチラシといった不特定多数向けの刊行物と、個人や特定企業に宛てた通知書とでは、運送上の法律的扱いが根底から異なるのだ。