同じサラブレッドであっても、個体の骨格、筋肉の質、柔軟性によって競走馬のフォームには顕著な違いが現れます。競馬の走法理論において最も代表的な分類が「ピッチ走法」と「ストライド走法」です。
それぞれのフォームには一長一短があり、コース形状や馬場状態によって有利不利がはっきりと分かれます。
ピッチ走法の特徴と強み:
脚の回転数(ピッチ)を極限まで高めて走るフォームです。歩幅は比較的小さいものの、足の回転が速いため、スタート直後のダッシュ力や急加速に優れます。また、地面を引っ掻くように細かく蹴り込むため、雨でぬかるんだ重馬場や、小回りで急カーブが多い競馬場(中山競馬場や地方競馬場など)で抜群の機動力を発揮します。
ストライド走法の特徴と強み:
一完歩(ひとマス分の歩幅)を極限まで大きく伸ばし、ダイナミックな跳躍で距離を稼ぐフォームです。完歩が7メートル以上に及ぶ名馬も存在します。トップスピードに乗るまでに多少の助走を要しますが、一度加速がつくとスピードの持続力が凄まじく、東京競馬場のような広くて直線が長いコース(大回りコース)で真価を発揮します。ただし、足元をとられる重馬場や極端なスローペースからの急加速戦では、フォームが崩れやすい側面もあります。