「新参」と混同されやすい言葉に「にわかファン」があります。しかし、現場のファン意識を検証すると、両者の間には明確な一線が引かれています。
新参は「知ったばかりで知識は浅いものの、これから深く理解しようとリスペクトを持っている状態」を指します。一方、にわかファンは「流行に乗っている自分を演出したいだけで、表面的な情報しか知らず、愛着や文脈への敬意が希薄な状態」と解釈される傾向があります。
SNSやファンコミュニティで発生する摩擦の多くは、古参側が「新参を十把一絡げに『にわか』と断定して見下すこと」、あるいは新規側が「積み上げられたカルチャーや暗黙のマナーを軽視すること」から生じています。
都内のライブハウスに通い詰める20代のアイドルファンは、取材に対して次のように現場の空気感を吐露しています。
「昔は数十人しかいないフロアで、メンバーと直接言葉を交わしながら泥臭く現場を作ってきた自負があります。だからこそ、TikTokでワンフレーズだけバズって押し寄せた人たちが、コールも覚えずに最前列で撮影だけして帰る姿を見ると、悔しさと寂しさが混ざった感情になるのは事実です」(ライブアイドルファン・男性)
この「苦楽を共にしてきた自負」と「規模拡大に伴う疎外感」が、コミュニティ内での排他性を生み出す要因となっています。