テーマパークのカレーと侮ると、一口目で裏切られる。ハウス食品が手掛けるルーの輪郭は極めて明快だ。じっくり炒めた玉ねぎの甘みの奥から、クミン、コリアンダー、ブラックペッパーの刺激がじわりと立ち上がってくる。決して激辛ではない。だが、単なるファミリー向けのレトルト感とは一線を画す奥深いスパイスの厚みがある。
甘口と中辛のグラデーションも計算し尽くされている。小さな子どもには辛みを抑えたフルーティーなマイルドカリーを、刺激を求める大人には香辛料の輪郭が際立つ中辛を。さらに、サイドメニューのタンドーリチキンを崩してルーに投入すれば、肉汁と香辛料が混ざり合い、即席の本格スパイシーチキンカリーへと化ける。この懐の深さこそが、三世代ディズニーでも選ばれ続ける理由だ。