高年収の裏側に存在する「激務」の現実についても目を背けることはできません。建設業界では長年、休日出勤や深夜残業が常態化していました。大手ゼネコンの激務と残業代の実態について、現役の現場監督は次のように証言します。
「労務管理が厳格化されたため、昔のような野放図な長時間残業は消滅しました。しかし、工期が絶対である現場の責任は変わりません。日中は協力会社への指示出しや施工確認に追われ、書類作成や工程表の修正は夕方以降にならざるを得ないのが現状です」(大手ゼネコン・30代施工管理技士)
気になる手取り額の実態として、たとえば清水建設で年収1000万円に到達した場合の内訳を見ると、所得税・住民税・社会保険料等で約270万〜290万円が控除され、年間の実際の手取り額は約710万〜730万円(月額手取り約42万〜46万円+賞与手取り約180万〜220万円)となります。さらに現場勤務では、遠隔地手当や宿舎提供、帰省旅費手当などが手厚く支給されるため、生活費の自己負担が極めて少なく、実質的な可処分所得は同等年収の他業界会社員よりも高くなる傾向にあります。