イタリアロープウェイ事故の真相|ブレーキ無効化の闇と少年の今

イタリアロープウェイ事故の真相|ブレーキ無効化の闇と少年の今

イタリアロープウェイ事故の真相|ブレーキ無効化の闇と少年の今の要点や背景を専門的かつ分かりやすくまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

初夏の陽気に恵まれた日曜日、ピエモンテ州マッジョーレ湖畔の街ストレーザから標高1,491メートルのモッタローネ山頂を目指すロープウェイは、観光客で賑わっていました。新型コロナウイルスに伴う長期の都市封鎖(ロックダウン)が解除され、運行が再開されてから間もない週末のことです。

現地時間午後12時30分頃、山頂駅まで残り約100メートル、ゴンドラが最終支柱を通過しようとしたその瞬間、突如として牽引ワイヤーケーブル(牽引索)が破断しました。本来であれば、牽引索が切れても支索を強固に掴んでキャビンをその場に停止させる「非常ブレーキ(安全爪)」が瞬時に作動する設計になっていました。しかし、このゴンドラは停止するどころか、急勾配のワイヤーをものすごい勢いで逆滑落し始めたのです。

時速100キロメートルを超える猛スピードで約300メートル逆走したゴンドラは、通過したばかりの鉄塔に激突。その衝撃で空中に投げ出され、地上約20メートルの高さから森林の急斜面へ墜落しました。キャビンは斜面を幾度もバウンドしながら転落し、立木に激突して原形をとどめないほど大破。乗っていた15名のうち、幼子を含む14名が現場や搬送先の病院で息を引き取りました。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。