ネットコミュニティやSNSで、すき家のまぐろたたき丼を語るうえで避けて通れないのが「フリスビー丼」という通称です。かつて商品が配膳された際、丼中央に綺麗すぎる円盤状に固まった冷凍まぐろたたきが鎮座していた光景が投稿され、玩具のフリスビーに酷似していたことから爆発的なネットミームとなりました。
このすき家フリスビー丼の真相は、全国約2,000店舗という巨大チェーンならではの「衛生管理と品質均一化」を突き詰めた結果生じた現場現象でした。すき家ではかつて「ネギトロ丼」の名称で販売されていましたが、生鮮魚介類を短時間かつ安全に提供するため、工場で1食分ずつ丸いパティ状に急速冷凍パックするオペレーションが採用されています。
現場オペレーションのピーク時、解凍工程がわずかに追いつかないまま提供されたり、盛り付け時のほぐし作業が省略されたりした個体が「フリスビー」として拡散された経緯があります。しかし、この工業化されたパッケージングこそが、アニサキスや細菌汚染のリスクを極小化し、年間を通して安定した低価格(並盛税込680円)と均一なPFCバランスを維持するための合理的な企業努力の産物でもあります。