ラクロスとは、先端にネット(網)が張られたスティック「クロス」を操り、直径約6.3cmの硬質ゴム製ボールをパスやランで運びながら、相手ゴールへシュートして得点を競い合う球技です。
この競技が「地上最速の格闘球技」と称される背景には、明確な2つの物理的・戦術的根拠が存在します。
第1の理由は、シュート時のボール速度が時速160km(100mph)を容易に突破する点です。野球のプロ投手が投げる剛速球と同等のスピードを持つソリッドゴムの弾丸が、わずか数メートルの至近距離からゴールマウスへ放たれます。さらに、手で直接投げるのではなく「クロスの遠心力としなり」を利用して加速させるため、トッププレイヤーの放つボールは初速の落ちない凄まじい威力を生み出します。
第2の理由は、男子競技における激しいボディチェックとスティックによるコンタクトの激しさです。ボールを保持する相手に対する体当たりや、相手のクロスを叩いてボールを落とさせる「チェック」が公式ルールで認められています。ヘルメットやショルダーパッドなどの防具を装着した選手たちが時速20km以上のスピードで激突する様は、まさにアメリカンフットボールやアイスホッケーに匹敵する迫力を持っています。
そして今、世界的な競技統括団体「ワールドラクロス(World Lacrosse)」の加盟国・地域は90を超え、2028年ロサンゼルス五輪の追加競技選定を契機に、世界的なプロリーグ化や競技人口の爆発的拡大が進んでいます。