Q1:除細動とAED、電気ショックは何が違うのですか?
A1:「除細動」は心筋の痙攣(細動)を電気的に止める医療処置そのものの名称です。「AED」はその除細動を非医療従事者でも行えるように自動化した携帯型機器の名称であり、「電気ショック」は除細動を達成するために流す高電圧パルス電流の通称です。つまり、「AEDという器具を使って電気ショックを与え、除細動という処置を行う」という関係になります。
Q2:心電図が完全に止まっている(心静止)状態の人に除細動を行えば心臓は動きますか?
A2:動きません。除細動は「無秩序に暴走している電気信号をリセットする」処置であるため、電気信号が完全に途絶えた心静止状態に対して電気ショックを行っても効果はなく、AEDも「ショックは不要です」と判定します。この状態から回復させるには、絶え間ない胸骨圧迫によって人工的に血液を脳と心筋へ送り続け、アドレナリンなどの蘇生薬剤を投与する医療処置が必要となります。
Q3:AEDのパッドを貼る位置を左右逆に間違えてしまった場合、やり直すべきですか?
A3:剥がして貼り直す必要はありません。一度剥がすと粘着力が低下し、解析エラーや火傷の原因になります。右上と左下の位置が左右反転していたとしても、電流が心臓を挟み込むベクトル上を通過することに変わりはないため、そのままの手順で処置を継続してください。ただし、完全に近接して貼られている場合は効果が著しく落ちるため、正しい位置を意識することが大切です。
Q4:植込み型除細動器(ICD)やペースメーカーの手術を受けている人にAEDを使用しても大丈夫ですか?
A4:問題なく使用できます。ただし、本体が埋め込まれている部位の真上は皮膚が盛り上がっているため、そのコブから少なくとも2.5〜3cm程度離した位置にパッドを貼ってください。体内のICDが作動して患者の体がビクッと動くことがありますが、患者の意識が戻らない場合は体外からのAEDによる救命処置を優先して継続する必要があります。