帯状疱疹の被害を最小限に食い止め、他者への感染を防ぐ最大の鍵は「早期発見・早期治療」です。皮膚に特徴的な水ぶくれが現れる数日から1週間前、多くの患者が「前駆痛」と呼ばれる神経痛を経験します。
初期症状の見分け方として最も特徴的なのは、「身体の左右どちらか一方にのみ生じる」という点です。ピリピリ、チクチク、あるいはズキズキとした神経痛が、胸部、背中、脇腹、顔面の片側に現れます。この段階では皮膚に異常がないため、心臓疾患や結石、偏頭痛、筋肉痛と誤認されて湿布で対処され、治療開始が遅れるケースが後を絶ちません。違和感を覚えた数日後に、その部位に虫刺されに似た赤い斑点(紅斑)が出現し、急速に小水疱へと変化した時点で、帯状疱疹の可能性は決定的となります。
発症から72時間以内(3日以内)に抗ウイルス薬の投与を開始できるかどうかが、その後の人生の質を大きく左右します。治療が遅れると、皮疹が治った後も数ヶ月から数年にわたって激しい痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」へと移行する確率が跳ね上がるためです。
また、50歳以上の世代においては、そもそも発症させないためのワクチン接種が極めて重要な選択肢となっています。日本国内で使用できる2種類のワクチンについて、最新の性能と費用を比較しました。
自治体による費用助成は全国各地で急速に拡充されています。東京都内の多くの区市町村をはじめ、全国の主要都市で費用の半額程度を公費助成する動きが定着しており、接種を検討する際は居住地の自治体ホームページの確認が欠かせません。