テレビの前に座って一方的に情報を受け取る時代は完全に終わった。今年の選挙特番の多くは、マルチアングル配信や視聴者投票システムを標準装備している。自分の支持政党の開票センターだけを追い続けるカメラ、特定の政策テーマに絞った専門家チャンネルなど、視聴者が自ら「番組をカスタム」できるのだ。
さらに、番組内でリアルタイムに実施される世論アンケートの結果が、スタジオの議論に即座にフィードバックされる。自分の投じた一票ならぬ「一タップ」が番組の進行を左右する感覚は、視聴者を傍観者から当事者へと引きずり込む強い磁力を持っている。