梅雨時や秋の長雨、あるいは夏の夕立の翌朝、芝生一面にキノコがびっしりと顔を出す光景には誰もが驚かされます。これほど短時間で爆発的に増える理由は、キノコの本体が地中に張り巡らされた「菌糸ネットワーク」にあるからです。
地表に見えているキノコは、植物でいう「花や実」にあたる胞子散布のための子実体にすぎません。目に見えない土の中には膨大な菌糸が眠っており、気温が20〜25度前後に達し、まとまった雨で十分な水分が供給された瞬間に一斉に子実体を立ち上げます。
キノコが頻繁に生える芝生は、土壌内部に刈りカスや枯れ葉が堆積した「サッチ層」が過剰に溜まっている証拠です。キノコ菌はこの有機物をエサとして活発に分解・増殖します。水はけが悪く日当たりや風通しに課題を抱えた土壌は、キノコにとって格好の繁殖環境となっているのです。