小松弥助を象徴する逸品といえば、極細の包丁を入れた「アカイカの三段握り」だ。丁寧な切り込みを入れたイカを三層に重ね、ゴマと塩で味わうこの一貫は、口の中でとろけるような独特の食感を生み出す。
さらに、知る人ぞ知る裏話として、その日の最高の仕入れが入った際や常連客の席でしか登場しない限定の裏メニューが存在する。例えば、絶妙な炙り加減を施したマグロの手巻きや、特別な出汁で仕立てたウニとアワビの小鉢などだ。森田氏のその場の直感と「客を楽しませたい」という心意気から生まれる即興の一皿こそ、通たちが熱狂する隠れた魅力となっている。