多くのファンに最も強烈な衝撃を与えたのは、渋谷事変において露わになった「夏油傑の肉体の乗っ取り」という残酷な真実だ。『劇場版 呪術廻戦 0』のクライマックスで五条悟の手によって討たれたはずの男が、なぜ再び姿を現したのか。その頭部に走る無残な縫い目を開いた先には、人間の脳そのものが蠢いていた。彼を操っていた黒幕の正体は、千年以上もの長きにわたり肉体を渡り歩きながら暗躍してきた古代の呪術師・羂索(けんじゃく)である。
五条が親友であった夏油の遺体を呪術高専の医療機関に引き渡さず、自らの手で葬ったという情愛の隙を突かれ、その強大な肉体と呪霊操術の能力は羂索に強奪された。羂索の真の目的は、日本全土の人間を進化させ、全人類と天元との超常的な同化を果たすことにある。そのための布石として夏油の肉体を用い、渋谷事変で五条を獄門疆に封印し、極ノ番「うずまき」によって真人から抽出した「無為転変」を発動させた。こうして物語は、日本を未曾有の殺戮ゲームへと突き落とす「呪術廻戦 死滅回游」の狂乱へと直結していく。